相続法改正2(2019年7月1日施行)
特別の寄与の制度の創設(新民法1050条関係,新家事事件手続法216条の2~2016条の5関係)
相続人以外の被相続人の親族が,無償で被相続人の療養看護等を行った場合には,相続人に対して金銭の請求をすることができるようになります。
この制度を創設することにより,介護等の貢献に報いることができ,実質的公平が図られることになります。
参考条文 新民法
第千五十条 被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした被相続人の親族(相続人,相続の放棄をした者及び第八百九十一条の規定に該当し又は廃除によってその相続権を失った者を除く。以下この条において「特別寄与者」という。)は,相続の開始後,相続人に対し,特別寄与者の寄与に応じた額の金銭(以下この条において「特別寄与料」という。)の支払を請求することができる。
2 前項の規定による特別寄与料の支払について,当事者間に協議が調わないとき,又は協議をすることができないときは,特別寄与者は,家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし,特別寄与者が相続の開始及び相続人を知った時から六箇月を経過したとき,又は相続開始の時から一年を経過したときは,この限りでない。
3 前項本文の場合には,家庭裁判所は,寄与の時期,方法及び程度,相続財産の額その他一切の事情を考慮して,特別寄与料の額を定める。
4 特別寄与料の額は,被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。
5 相続人が数人ある場合には,各相続人は,特別寄与料の額に第九百条から第九百二条までの規定により算定した当該相続人の相続分を乗じた額を負担する。
家事事件手続法
(管轄)
第二百十六条の二 特別の寄与に関する処分の審判事件は,相続が開始した地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。
(給付命令)
第二百十六条の三 家庭裁判所は,特別の寄与に関する処分の審判において,当事者に対し,金銭の支払を命ずることができる。
(即時抗告)
第二百十六条の四 次の各号に掲げる審判に対しては,当該各号に定める者は,即時抗告をすることができる。
一 特別の寄与に関する処分の審判 申立人及び相手方
二 特別の寄与に関する処分の申立てを却下する審判 申立人
(特別の寄与に関する審判事件を本案とする保全処分)
第二百十六条の五 家庭裁判所(第百五条第二項の場合にあっては,高等裁判所)は,特別の寄与に関する処分についての審判又は調停の申立てがあった場合において,強制執行を保全し,又は申立人の急迫の危険を防止するため必要があるときは,当該申立てをした者の申立てにより,特別の寄与に関する処分の審判を本案とする仮差押え,仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。
